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売る・相続

相続した実家が空き家になったら 鹿児島で売る・貸す・解体・持ち続けるを比べる

鹿児島県の空き家率は20.5%。相続した実家は、2024年4月から義務になった相続登記を3年以内に済ませることが出発点です。売る・貸す・解体・持ち続けるの比較、空き家の3,000万円控除の要件と期限、鹿児島市の解体・改修補助をまとめました。

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制度の内容は2026年9月時点のものです。

鹿児島県の空き家はどのくらいあるか

総務省の令和5年住宅・土地統計調査によると、2023年10月1日時点の鹿児島県の総住宅数は899,600戸です。このうち空き家は184,200戸で、空き家率は20.5%。全国の13.8%を大きく上回ります。2018年の19.0%からは1.5ポイント上がりました。

空き家のうち、賃貸用や売却用、別荘などを除いた「使い道が決まっていない空き家」は122,200戸です。空き家全体の66.3%を占めます。親が亡くなったあと住む人がいないまま残る実家の多くは、この区分に入ります。

まずやること:相続登記

義務化の中身

2024年4月1日から、相続登記は義務になりました。不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に登記を申請する必要があります。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象です。

2024年4月より前に相続した不動産も対象です。登記していない場合は、2027年3月31日までに申請する必要があります。

遺産分割がまとまらないとき

「相続人申告登記」という手続きがあります。自分が相続人であることを法務局に申し出るもので、1人でもできます。期限内に申し出れば義務を果たしたことになります。

ただし、これだけでは売却も抵当権の設定もできません。売るつもりなら、遺産分割を終えて通常の相続登記を済ませる必要があります。手続きは法務局か司法書士に確認してください。

売る・貸す・解体・持ち続けるの比較

どれを選ぶにしても、相続登記と、兄弟姉妹など共有者の合意が先です。鹿児島市空き家バンクは、共有者全員の同意と登記が済んでいることを登録の条件にしています。

売るなら:空き家の3,000万円特別控除

主な要件

国税庁によると、相続した実家(被相続人居住用家屋)やその敷地を売ったとき、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。主な要件は次のとおりです。

  1. 1981年(昭和56年)5月31日以前に建てられた家屋であること。区分所有建物(マンション)は対象外です。
  2. 相続が始まる直前に、亡くなった人以外に住んでいた人がいないこと。
  3. 相続から売却まで、事業・貸付・居住に使っていないこと。
  4. 売却代金が1億円以下であること。
  5. 相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
  6. 適用期間は2016年4月1日から2027年12月31日までの売却です。
  7. 建物を耐震リフォームして売るか、取り壊して土地を売ること。2024年1月1日以後の売却は、売った年の翌年2月15日までに買主が耐震改修や取り壊しをした場合も対象になります。

2024年1月1日以後の売却で、家と敷地を相続した相続人が3人以上いる場合、控除額は1人あたり2,000万円です。

確定申告の際には、市区町村が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」が必要です。亡くなった人が老人ホームに入っていた場合も、条件を満たせば対象になります。

控除があるときとないとき

相続した家の所有期間は、亡くなった人が買った時期から数えます。そのため売った年の1月1日時点で5年を超えていれば、長期譲渡の税率20.315%になります。

期限を1日過ぎるだけで、控除が使えなくなります。亡くなった年から数えて「3年後の年末」がひとつの目安です。実際の適用は税理士か税務署に確認してください。

持ち続けるなら:固定資産税と「管理不全空家」

住宅が建っている土地は、固定資産税の住宅用地特例で課税標準が下がります。200㎡以下の部分は6分の1、200㎡を超える部分は3分の1です。

2023年12月13日に改正空家法が施行されました。放置すると危険な状態になるおそれがある空き家を、市町村が「管理不全空家」として指導・勧告できるようになりました。倒壊のおそれが高いなど周囲に著しい悪影響がある「特定空家」と同じく、勧告を受けると住宅用地特例が外れます。

鹿児島県内の空き家バンクと補助

鹿児島市空き家バンク

売りたい・貸したい空き家の情報を登録し、購入・賃借希望者に紹介する制度です。契約手続きは、市と協定を結んだ鹿児島県宅地建物取引業協会と全日本不動産協会鹿児島県本部の会員業者が仲介します。成約すると仲介手数料がかかります。

登録できるのは一戸建ての空き家で、ほかの不動産会社と媒介契約を結んでいないこと、特定空家に指定されていないことなどが条件です。

鹿児島市の補助(令和8年度)

どちらも予算に達すると受付終了です。解体補助は工事着手前の事前協議が必要です。問い合わせは鹿児島市建築指導課(099-216-1358)です。

次にやること

  1. 法務局で実家の登記簿を取り、名義がだれになっているか確かめる。
  2. 相続人全員で、売る・貸す・解体・持ち続けるのどれにするか話し合う。
  3. 3年以内を目安に相続登記を申請する(司法書士に相談)。
  4. 売るなら、亡くなった日から「3年後の年末」を期限として控除の要件を確かめる(税理士・税務署に確認)。
  5. 市町村の空き家担当課に、空き家バンクと補助の受付状況を問い合わせる。

出典・参考資料

  1. 法務省「相続登記の申請義務化について」
  2. 国税庁 タックスアンサーNo.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
  3. 国税庁 タックスアンサーNo.3258 取得費が分からないとき
  4. 鹿児島県 令和5年住宅・土地統計調査 鹿児島県結果概要
  5. 鹿児島県「空き家の適正管理について」
  6. 国土交通省 空き家対策特設サイト(管理不全空家・住宅用地特例)
  7. 国土交通省 空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律について
  8. 鹿児島市 空き家等対策
  9. 鹿児島市 危険空き家の解体費に関する補助
  10. 鹿児島市 安全安心住宅ストック支援事業
  11. 鹿児島市空き家バンク
  12. 鹿児島県空き家バンク(鹿児島県宅地建物取引業協会)

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